Linuxカーネル 【Linux kernel】
概要
Linuxカーネル(Linux kernel)とは、オペレーティングシステム(OS)「Linux」の中核部分。コンピュータのハードウェア資源を管理し、アプリケーションソフトへの資源の割り当てや調整を行う。プログラムの起動や実行状態の管理を行い、実行中のプログラム(プロセスという)にCPUの実行時間を細切れにして割り当てる。また、メインメモリ(RAM)を管理し、各プロセスに領域を割り当てたり、終了したプロセスから領域を回収して他のプロセスに再割り当てする。
様々なプログラムが共通して必要とする機能を提供しており、各プロセスから「システムコール」という仕組みで機能呼び出すことができる。コンピュータに内蔵あるいは装着された装置・機器も管理下に置き、それぞれの装置に適したデバイスドライバを通じて各プロセスからその機能を利用できるようにする。
1991年にフィンランドのりーナス・トーバルズ(Linus Torvalds)氏が開発を始めたソフトウェアで、現在では世界中の大勢のボランディア開発者が共同で開発を進めている。「GPL」(GNU General Public License) という利用規約の元でソースコードが公開され、誰でも自由に入手、利用、改変、再配布、自作ソフトウェアや自社製品への組み込みなどを行うことができる。
Linuxカーネルだけでは利用者が操作・使用できるソフトウェアとしては成り立っておらず、操作を受け付けるシェル、各種のツールやユーティリティソフト、ライブラリ、基本的なアプリケーションソフトや開発ツール、デバイスドライバ、インストーラなどを組み合わせて一つのパッケージに仕立てた「Linuxディストリビューション」(Linux distribution)の形で配布または販売されることが多い。
(2024.5.27更新)