OEM 【Original Equipment Manufacturing】 相手先ブランド製造 / Original Equipment Manufacturer
概要
OEM(Original Equipment Manufacturing)とは、他社の名義やブランド名で販売される製品を製造すること(“Manufacuring”)。また、そのような受託製造業者(“Manufacturer”)。OEMメーカーは発注元企業から製品の製造を受託し、指定の仕様や数量で生産、納品する。発注元が製品の販売元となり、製品を自社のブランドや製品名、型番などで販売する。発注元が小売業などの場合は「プライベートブランド」(PB)とも呼ばれる。
営業力やブランド力、販売網などを持つ企業が、工場など生産手段のあるメーカーに製造を委託することによって行われる。OEMメーカーは(当該市場において)自ら販路を持たない製造専門の企業(中小企業や外国企業に多い)の場合と、自らも市場で自社ブランド製品を販売している企業の場合がある。
また、発注元が販売する製品の全量をOEMとして委託する場合と、自らも一部を生産する場合(需要が急増して自社生産が追いつかない場合など)がある。受注元や委託先も一社とは限らず、一社が複数社からOEM供給を受ける場合や、逆に、一社が複数社にOEM提供する場合もある。
かつては、市場で仕入れた製品に独自の機能などを付加して顧客に再販するメーカーという意味で使われていたこともあるが、このような業態は「VAR」(Value Added Reseller)などと呼ばれることが多く、現在ではOEMをこの意味で用いるのはあまり一般的ではない。
なお、製造だけでなく企画や設計、開発、デザインなどの段階から請け負う場合は「ODM」(Original Design Manufacturer/Manufacturing)と呼ぶことがある。
(2020.5.19更新)