イメージバックアップ 【image backup】
概要
イメージバックアップ(image backup)とは、ストレージに記録されたデータの複製を取るバックアップ手法の一つで、ファイルやディレクトリなどの単位ではなく、装置内の物理的なデータ配列(ディスクイメージ)をまるごと写し取ること。ハードディスクやSSDのパーティション、あるいは光学ディスクなどの記録媒体などについて、記録領域の先頭から末尾まで、データを順番に読み出して複製していく。復元時には同じ大きさの領域を用意して端から順に書き込んでいくことで、全く同じストレージの記録状態を再現することができる。
オペレーティングシステム(OS)を起動するためのシステムドライブのバックアップなどによく用いられる手法で、ファイルやディレクトリなどの論理的な記録単位の複製では写し取ることができない、特殊な領域に記録された制御用のプログラムや設定情報などもバックアップすることができる。
作成された複製データは「ディスクイメージ」と呼ばれ、特に、単一のファイルとして記録したものを「イメージファイル」という。作成されたイメージを他のシステムやストレージに書き戻すと元のシステムをそっくりそのまま複製(クローニング)することができるため、バックアップ用途だけでなく大量のシステムを迅速に配備・展開する目的でイメージを作成することもある。
Windowsの場合、システム標準の機能として「システムイメージの作成」が提供されており、指定ドライブの「WindowsImageBackup」フォルダにシステムドライブ(通常は内蔵ストレージのCドライブ)の内容をイメージ化して保存することができる。ストレージ容量によるが数十GB(ギガバイト)におよぶ巨大なデータとなるため作成や保管には注意が必要である。
(2022.10.19更新)