キッティング 【kitting】

概要

キッティング(kitting)とは、装備(すること)、配備などの意味を持つ英単語。ITの分野では、企業などがコンピュータなどの情報機器を導入する際の設置・設定作業のことをこのように呼ぶ。

情報システムの新規導入やオフィスの開設・移転などに際して、コンピュータや周辺機器、ネットワーク機器、モバイル端末などを利用者がすぐに使える状態に配備する導入作業を意味する。

梱包からの取り出しや組み立て、別に用意された部品の組み付け、所定の位置への設置、電源ケーブルや通信ケーブルの配線、OSのセットアップや環境設定、必要なソフトウェアのインストール、動作確認などの一連の工程から成る。

情報システムの設計や開発など他の業務とは大きく異なり、人海戦術的に一度に大量の機器に対して同じ作業を行わなければならない一方、管理者の作成した手順書に従って作業すれば個々の作業者にはそれほど専門的な知識や技能は要求されないという特徴がある。

もともと当該組織の情報システム部門やシステム開発を請け負った事業者などがシステム関連業務の一環として行うことが多かったが、近年ではキッティング業務のみを専門に請け負うアウトソーシングサービスなども登場し、システム関連業界だけなく機器メーカー系や流通・物流系企業なども参入している。

(2018.6.15更新)

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