読み方 : イーノードビー
eNodeB【eNB】evolved Node B
概要

第3世代の移動体通信網では、基地局の上位に無線制御装置(RNC:Radio Network Controller)が置かれ、複数の基地局を集中管理していた。LTEではRNCが廃止され、その制御機能が各基地局(eNodeB)に分散された。eNodeBはコアネットワーク(EPC:Evolved Packet Core)と直接接続する構成となり、ネットワーク全体の構造が簡素化されている。
eNodeBは端末との無線接続管理、通信品質の制御、周波数資源のスケジューリング、ハンドオーバー処理などを自律的に行う。隣接するeNodeB同士は「X2インターフェース」で相互接続されており、端末が移動して接続先の基地局が切り替わる際も、コアネットワークを経由せずに基地局間で直接連携して処理できる。これにより通信の遅延が抑えられる。
eNodeBとコアネットワーク間には「S1インターフェース」が使われる。制御信号を扱う「S1-MME」とデータ転送を担う「S1-U」の2系統に分かれており、制御プレーンとデータプレーンが分離されている。無線区間ではOFDMAやMIMOといった技術が使われ、多数の端末が同時接続する環境でも帯域を効率よく活用できる。
第5世代移動通信(5G)では、eNodeBを発展させた基地局装置として「gNodeB」が定義されている。ただし、5Gの通信制御の一部に既設の4G基地局を用いる「ノンスタンドアローン」(5G NSA)構成では、eNodeBがアンカー基地局として制御信号を処理し、端末との無線区間を担当するgNodeBと連携する運用が行われている。
(2026.5.24更新)