条件付きコンパイル 【conditional compilation】
概要
条件付きコンパイル(conditional compilation)とは、ソースコードからオブジェクトコードへコンパイルする際、プログラム中で特殊な記法を用いて範囲を指定し、特定の条件下のみでコンパイルするよう指示する手法。プログラミング言語で書かれたソースコードを実行可能なオブジェクトコードへ変換する工程をコンパイル(compile)というが、通常はソースコードすべてを読み込んで先頭から順にオブジェクトコードを生成していく。
条件付きコンパイルでは、コンパイラに対して指示を行うための特殊な記法などを利用して、ある特定のコードの範囲について、指定の条件が満たされた場合のみコンパイルするよう指示することができる。条件の処理はプリプロセッサによって行われ、コンパイラには指定された範囲のコードのみが渡される。
例えば、デバッグ時のみ特定のコード範囲を有効にしたい場合や、一つのソースコードで複数の異なる機種や言語環境(日本語と英語など)に対応するため、機種や言語ごとに固有のコードをコンパイル時に切り替えたい場合などに利用される。
(2023.8.3更新)