Makefile
makeは開発者が作成したソースコードから最終的な実行ファイルを得るためのコンパイルやリンクといった一連の手順を連続して自動的に実行してくれる「ビルドツール」の一つで、古くからLinuxなどのUNIX系OSで標準的に用いられている。
makeでは実行したい一連の手順を開発者がMakefileに記述する。makeコマンドにこれを与えると、内容を解釈してコマンド実行などを連続して自動的に行なってくれる。makeコマンド一回の実行で実行ファイルの作成が完了する。
Makefileの基本的な構文は二行で一単位となっており、上の行に「作成対象物:生成元」、下の行に「(先頭にタブ文字)実行するコマンド」をそれぞれ記述する。改行を「;」(セミコロン)に置き換えて一行にまとめることもできる。「変数名=値」の形で変数を定義することもでき、ファイル名などの指定に変数を用いることができる。
対象物や生成元をコマンドとは独立に明示することで、「生成元が更新されていないのでこの手順をスキップする」といった柔軟な判断が可能となっている。生成元を省略することもでき、必ず実行する手順(一時ファイルの消去など)を記述するのに用いる。
(2022.5.10更新)