Visual Studio

概要

Visual Studioとは、米マイクロソフト(Microsoft)社が開発・販売している、ソフトウェア開発のための統合開発環境(IDEIntegrated Development Environment)製品。コンピュータプログラムソースコードを記述・編集するコードエディタを中心に、コンパイラリンカデバッガなどプログラミングソフトウェア開発に必要なツール類を統一的に利用できるようにしたパッケージソフト

主に同社のWindowsで動作する製品で、同社のWindowsWindows ServerなどのOS製品に対応したソフトウェア開発するための機能が中心だが、近年では他のOSで動作するバージョン(Visual Studio for MacやVisual Studio Codeなど)や、macOSLinux、iOSAndroidなど他の環境向けのソフトウェア開発するための機能も提供されている。

現在の主な対応プログラミング言語はC#やVisual Basic、C++言語、F#、PythonJavaScriptTypeScriptなどで、他にHTMLによるWebページ編集なども利用できる。主要な対応言語についてはVisual C++Visual C#、Visual F#のように単体の開発環境/言語処理系としても提供されている(Visual Basicは言語名と開発環境名を兼ねている)。

主な開発ターゲットは当初はWin32/Win64などのWindows APIで動作するWindowsネイティブアプリケーションだったが、2002年のVisual Studio .NET以降はMicrosoft .NET環境(.NET Framework/.NET Core)向けが標準となった。

一般的なスタンドアローン型ソフトウェアだけでなく、Webサーバ上で動作するASP.NETアプリケーションNode.jsアプリケーションMicrosoft Azure向けのクラウドアプリケーション、機種によらず動作する「UWP」(Universal Windows Platformアプリケーションにも対応している。XamarinApache Cordovaなどを介してスマートフォン/タブレット端末(iOS/Android両対応)向けのアプリ開発も可能となっている。

多くの同社製ソフトウェアと同様、同一のバージョンでも機能や価格に応じてProfessional、Enterpriseなど複数のエディションが用意されている。このうち、Communityエディション(旧Expressエディション)は一部の機能が制限されるが個人開発者や大学など向けに無償で提供される。

(2018.9.26更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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