Eclipse 【エクリプス】
主にJavaによる開発環境として開発され、Eclipse自身もJavaで記述されているため、Java仮想マシン(Java VM)が動作する様々な機種やOS上で同じように動作する。
Java開発に必要な機能の多くが同梱されており、独自のJavaコンパイラ(ECJ:Eclipse Compiler for Java)も添付されているほか、単体テストツールJUnitやビルドツールAntなどJava開発で標準的に用いられる外部ツールと連携することができる。
OSGi仕様に準拠したEquinoxと呼ばれる強力なプラグイン機構を備え、Javaで記述されたプラグインを導入して機能を拡張することができる。多言語対応やデバッグ支援、テストツール、コードエディタの拡張、UML作図ツールなどの追加機能のほか、Webアプリケーションサーバやクラウドサービス、バージョン管理システムなど外部との連携のためのプラグインも公開されている。
また、Java以外の様々なプログラミング言語による開発を可能にするプラグインも豊富に用意されており、C言語/C++言語、JavaScript、PHP、Perl、Ruby、Pythonなどによる開発が可能となる。実際にはJava開発の機能も標準で同梱されるプラグインの形で実装されている。
Amazon Web Services向け開発のためのAWS Toolkit for Eclipseや、Android向け開発のためのAndroid Development Toolkit(ADT、現在はIntelliJ IDEAベースのAndroid Studioに移行)のように、あるプラットフォームの公式の開発キット(SDK:Software Development Kit)がEclipseプラグインの形で提供される場合もある。
EclipseはIBM社が1999年にクロスプラットフォームのJava開発環境として開発したもので、2001年にオープンソースソフトウェアとして公開され、2004年には同社から新たに設立された非営利団体Ecllipse Foundationに移管された。