インストラクション【instruction】
概要
インストラクションとは、命令、指示、指図、教育、指導、取扱説明書などの意味を持つ英単語。コンピュータの分野では、CPUなどに与える機械語の命令のことをインストラクションという。実行可能な形式のコンピュータプログラムはインストラクションの組み合わせとして構成されている。

CPUやGPUなどのマイクロプロセッサ(MPU)は、命令をデータとして記述したものを与えることで動作する。この命令のことをインストラクションと呼ぶ。命令は種類を表す番号と処理対象のデータ(オペランド)からなり、どの番号がどの命令を表すのかはプロセッサの機種ごとに決まっている。
あるプロセッサが対応している命令の体系を「命令セット」(instruction set)あるいは「命令セットアーキテクチャ」(ISA:Instruction Set Architecture)という。これはプロセッサ内部の回路設計(マイクロアーキテクチャ)とは独立に定義される。回路の設計が異なっていても、同じISAに対応したプロセッサ同士は同じプログラムを実行することができる。
プロセッサは一定周期のクロック信号に合わせて動作しており、回路間のデータの受け渡しなどのタイミングを合わせている。クロック1周期あたりに実行できる命令の数を「IPC」(Instructions Per Cycle)と呼び、命令実行1回につき必要な平均クロック数を「CPI」(Cycles Per Instruction)という。両者は逆数の関係にある。
(2025.10.11更新)