リモートリポジトリ 【remote repository】
概要
リモートリポジトリ(remote repository)とは、Gitなどの分散バージョン管理システムで、ネットワーク上のサーバで運用され、プロジェクトの大本のファイル群を保管、管理するリポジトリ。各利用者はリモートリポジトリから手元のコンピュータに「ローカルリポジトリ」(local repository)と呼ばれる複製(クローン)を作成し、これに対して変更を加える。変更されたファイルは再びリモート側へ送信され、大本のファイルに変更箇所が統合(マージ)され、他の利用者のローカルリポジトリへも反映される。
企業内などでの開発では社内サーバなどにリモートリポジトリを作成することもあるが、オープンソースソフトウェアの開発などでは「GitHub」(ギットハブ)のようなネットサービスを利用してリモートリポジトリを作成し、開発者はインターネットを利用してリモートとローカルのやり取りを行うことが多い。
こうしたリポジトリのホスティングサービスは社内開発でも使えるよう一般に公開しないリポジトリを作成できる契約メニューを用意していることも多く、これを利用して社内用のリモートリポジトリを運用する事例も多く見られる。
一方、Subversion(SVN)のようなシステムではリポジトリはリモートの一か所のみが設置され、各利用者はファイル単位でこれを取り出したり(チェックアウト)、変更点を反映(コミット)させたりする。リポジトリ自体がローカルとリモートに分かれているわけではないため、サーバ上のリポジトリを「リモートリポジトリ」とは呼ばないのが一般的である。
(2021.11.29更新)