JITコンパイラ 【Just-In-Time compiler】 実行時コンパイラ / ジャストインタイムコンパイラ
概要
JITコンパイラ(Just-In-Time compiler)とは、プログラミング言語の実行環境の機能の一つで、ソースコードや中間コードから機械語への変換処理を実行直前にまとめて行なうもの。通常は開発時に行うコンパイルを実行時に行う。ソースコードを実行時に逐次的に変換しながら実行するスクリプト言語(インタプリタ型言語)や、中間言語で配布されたプログラムを実行環境側の仮想マシン(VM:Virtual Machine)が解釈して実行する方式の言語(Javaや.NETなど)で、実行速度向上のために用いられる。
CPUやオペレーティングシステム(OS)などのプラットフォームに依存しない形式でプログラムを配布し、実行時にその環境に合ったコードに変換されるという利点は保ったまま、開発時にコンパイラで機械語に変換する場合とほとんど変わらない実行速度を得ることができる。
ただし、実行開始時に変換処理の分だけ待ち時間が生じるのと、変換後のコードを保存しておく必要からメモリ消費量が増えるという欠点もある。また、開発時のコンパイルでは時間をかけて行うことができる最適化処理なども簡略化されることが多い。
(2023.4.25更新)