ビルドツール 【build tool】
ソフトウェア開発では、プログラミング言語で書かれたソースコードを元に実行可能ファイルを作成し、実行時に必要な設定ファイルや各種の関連ファイルをまとめて配布パッケージを作成する処理や操作のことを「ビルド」(build)という。
小規模な場合は開発者が一つ一つの手順を順番に開発環境に指示して行うが、大規模な場合は手順の数や関連ファイルの数が膨大になり、一回のビルドに多大な手間がかかってしまう。この作業を肩代わりして自動化するのがビルドツールの役割である。
開発者はビルド時に必要になるコンパイラやリンカなどの開発ツールの機能の呼び出し、OSコマンドの実行などの手順をスクリプトファイルや設定ファイルの形で記述する。ビルドツールは指定されたファイルの内容を読み込んで、書かれた手順を自動的に実施する。
ソースコードとビルドスクリプトがあれば、開発者自身の環境以外でも自動的にその環境に適した実行ファイルやパッケージを作り出すことができる。オープンソースソフトウェアの多くはソースコードと共にビルドツールへ渡すファイルを添付しており、利用者が自分の環境で容易に実行ファイルを組み立てられるようにしている。
(2023.10.27更新)