パラレルポート 【parallel port】
概要
パラレルポート(parallel port)とは、コンピュータと周辺機器を結ぶ接続端子の一つで、複数の信号線で同時にデータを伝送するパラレル方式の通信を行うためのもの。かつてパソコンとプリンタなどを接続する標準的な端子として普及していた。パラレル方式は複数の端子及び信号線を同時に使い、一度の転送処理で複数の信号を同時に送受信することができる。様々な方式があるが、単にパラレルポートという場合はかつてパソコンで広く普及していたセントロニクス仕様あるいはIEEE 1284などと呼ばれる方式のことを指すことが多い。
セントロニクス方式のパラレルポートは1980年代~90年代のパソコンなどによく搭載されていた端子で、同時代のシリアルポート(RS-232C等)と比較すると端子が大きくケーブルも太いが、伝送速度が高速(最高で2Mbps程度)なため大量のデータを伝送する必要があるプリンタなどの接続で活躍した。
2000年代以降はパラレル方式の高速化が頭打ちになる一方、シリアル方式の技術は発展が続いたため、従来パラレルポートが使われていた用途はほぼUSBに取って代わられた。
(2019.4.3更新)