bps 【bits per second】 ビット毎秒

概要

bps(bits per second)とは、通信回線などのデータ伝送速度の単位で、1秒間に伝送できるデータのビット数のこと。1bpsは毎秒1ビットのデータを伝送できることを表す。

コンピュータなどのデジタル機器では、ありとあらゆる情報を2進数の「0」と「1」の羅列であるデジタルデータとして表現し、2進数の1桁にあたる「0」または「1」で表される情報量を「ビット」(bit)と呼ぶ。デジタル信号を送受信できる伝送路で、1秒間に送ることができるビット数をbpsという単位で表す。

大きな値を表す場合には1000倍ごとに接頭辞を付加し、1000bpsを「1kbps」(キロbps)、100万bpsを「1Mbps」(メガbps)、10億bpsを「1Gbps」(ギガbps)、1兆bpsを「1Tbps」(テラbps)といったように表記する。

1kbpsを1024bps、1Mbpsを1024kbps…のように1024(2の10乗)倍ごとに区切る場合や、「k」と小文字で書いた場合は1000倍、「K」と大文字で書いた場合は1024倍などとする場合もあったが、IEC(国際電気標準会議)は1024倍を表す場合は「Ki」(キビ)、「Mi」(メビ、ミービ)など専用の接頭辞を用いて表記するよう勧告しており、このような混乱や使い分けは収束しつつある。

同じデジタル回線の伝送速度の単位に「Bytes/s」(B/s、バイト毎秒)があるが、1バイトは8ビットなので、1Byte/sは8bpsに相当する。厳密な使い分けの基準があるわけではないが、主にネットワーク回線など機器間を結ぶ比較的距離の長い通信ではbpsが、機器内部の回路間や装置間、コンピュータと周辺機器間など短距離の伝送路ではバイト毎秒がよく用いられる。

(2022.11.17更新)

通信の用語一覧

IT関連の主な単位

試験出題履歴

ITパスポート試験 : 平23秋 問56

SI単位系の接頭辞

略号接頭辞読み倍率 略号接頭辞読み倍率
Yyotta-ヨッタ1024 yyocto-ヨクト10-24
Zzetta-ゼッタ1021 zzepto-ゼプト10-21
Eexa-エクサ1018 aato-アト10-18
Ppeta-ペタ1015 ffemto-フェムト10-15
Ttera-テラ1012 ppico-ピコ10-12
Ggiga-ギガ109 nnano-ナノ10-9
Mmega-メガ106 µmicro-マイクロ10-6
k*kilo-キロ103 mmilli-ミリ10-3
hhecto-ヘクト102 ccenti-センチ10-2
dadeca-デカ101 ddeci-デシ10-1
* 小文字のkを103倍、大文字のKを210倍として使い分ける場合がある

▼ IECの定めた2進専用接頭辞

略号接頭辞意味読み倍率ビットバイト
Yiyobi-yotta-binaryヨビ 280Yib/Yibits:ヨビビット YiB/YiBytes:ヨビバイト
Zizebi-zetta-binaryゼビ、ジービ 270Zib/Zibits:ゼビビット ZiB/ZiBytes:ゼビバイト
Eiexbi-exa-binary エクスビ、イクスビ260Eib/Eibits:エクスビビットEiB/EiBytes:エクスビバイト
Pipebi-peta-binary ペビ、ピービ 250Pib/Pibits:ペビビット PiB/PiBytes:ペビバイト
Titebi-tera-binary テビ、ティービ 240Tib/Tibits:テビビット TiB/TiBytes:テビバイト
Gigibi-giga-binary ギビ 230Gib/Gibits:ギビビット GiB/GiBytes:ギビバイト
Mimebi-mega-binary メビ、ミービ 220Mib/Mibits:メビビット MiB/MiBytes:メビバイト
Kikibi-kilo-binary キビ 210Kib/Kibits:キビビット KiB/KiBytes:キビバイト
* 従来の接頭辞が10の累乗倍としても2の累乗倍としても使われ混乱しているため、2の累乗倍に限ってこの接頭辞を使うよう提唱している。