電力線通信 【PLC】 Power Line Communication / 電力線搬送通信
概要
電力線通信(PLC)とは、電力線を通信回線として利用する技術。電気のコンセントに通信用のアダプタ(PLCモデム)を設置してパソコンなどをつなぐことにより、数Mbps~数百Mbpsのデータ通信が可能となる。ほとんどの建物には電気配線が張り巡らされているため、電力線通信を使うことにより新たにケーブルなどを敷設することなく手軽に構内通信網を構築できる。また、電力会社の配電網を電力線通信に利用すれば電力網をそのまま通信インフラとして利用することができ、インターネット接続サービスなどが提供できる。
電力線はもともと高い周波数の電気信号を流すことを想定していないため、電力線通信による漏洩電波がアマチュア無線などに深刻な影響を与えるとの指摘もあり、なかなか実用化されなかったが、総務省が規制を緩和したのを受けて2006年12月に初めて電力線通信対応製品が発売された。
PLCアダプタ (PLCモデム/電力線モデム)
電力配線を使って通信を行う電力線搬送通信(PLC)を行う際に用いる通信装置。電力と通信用信号の重ね合わせや分離を行う装置で、親装置と子装置とからなる。
親装置は電柱などに配置され、バックボーンネットワークの光ファイバーと各戸への引込線の間をつなぐ。子装置は家庭内でコンセントに設置する装置で、パソコンなどの端末につないでデータ通信を行う。
(2017.11.17更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 独立行政法人情報通信研究機構(NICT) 新世代ネットワーク推進フォーラム IPネットワークWG レジデンシャルICT SWG 戦略ビジョンタスクフォース「家庭生活に役立つホームネットワークの在るICT社会像の実現に向けた調査報告書」(PDFファイル)にて引用 (2011年11月)
- 埼玉県産業技術総合センター研究報告 第8巻「中・小規模施設向けビルエネルギー管理システム(BEMS)の開発」(PDFファイル)にて引用 (2010年)
- 全国地域情報化推進協会「ブロードバンド整備マニュアル」(PDFファイル)にて引用 (2007年4月)