CWDM 【Coarse Wavelength Division Multiplexing】

概要

CWDM(Coarse Wavelength Division Multiplexing)とは、光ファイバーの伝送密度を高めるWDM(Wavelength Division Multiplexing波長分割多重)技術の一種で、波長密度の低い通信方式のこと。低コストに導入・運用できるが最大伝送距離は短く、概ね同一都市圏内の通信拠点間を接続する回線に用いられる。

WDMは一本の光ファイバーに波長の異なる複数の光信号を重ねて伝送することで、複数の回線を束ねたのと同じように利用する通信方式で、光信号は波長が異なるもの同士の間でほとんど干渉が生じないという性質を応用している。

CWDMの “coarse” は「疎な」という意味で、WDM技術の中では相対的に密度が低い方式である。一般的には1270~1610nm(ナノメートル)程度の波長帯の中で、20nm間隔に隔離した波長を2~8波、最大で16波まで同時に使用する。

光増幅器を使うことができないため長距離の伝送には向かず、概ね50km程度までの距離を伝送することができる。これに対し、数百~数千の波長を密(dense)に多重化する高密度WDM技術は「DWDM」(Dense WDM)という。増幅器を用いて長距離を安定的に伝送することができ、都市間や国家間を結ぶ基幹回線などで用いられる。

(2023.8.22更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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