Mbps 【megabits per second】 メガビット毎秒

概要

Mbps(megabits per second)とは、データ伝送速度の単位の一つで、1秒間に何百万ビット(何メガビット)のデータを送れるかを表したもの。毎秒100ビット(1メガビット)のデータを伝送できるのが1Mbpsである。

「M」(メガ)はSI単位系で100万倍を表す接頭辞で、「bps」(bits per secondビット毎秒)の100万倍を表す単位であるためこのように呼ばれる。Mbpsの1000分の1は「kbps」(kilobits per secondキロビット毎秒)、1000倍は「Gbps」(Gigabits per secondギガビット毎秒)という。

データ伝送速度の単位としては、1秒間に伝送できるバイト数を意味する「bytes/s」(バイト毎秒)もよく用いられる。1バイトは8ビットなので、1Mbpsは125kbytes/s(125キロバイト毎秒)に相当する。

メディアデータの品質

音声や動画などメディアデータでは、1秒分の内容を表現するのに用いたデータ量を「ビットレート」(bit rate)というが、その単位としてMbpsが用いられることがある。例えば、「4MbpsのMPEG-4形式」という場合、動画データMPEG-4方式で圧縮し、1秒あたり4メガビットデータで表現している。

記録されている内容が同じでも、このが大きいほど画質や音質が高い。ただし、その分だけデータ量も増大する。また、記憶装置から読み込んで再生したり、ネットワークを通じてストリーミング再生する場合は、データ伝送速度がこのより大きくなければ実時間で再生できない。

MT/sとの違い

メガビットクラスの高速な通信回線では低速の場合より信号の誤り(エラー)が高頻度で発生するため、送信側が一定のデータ量ごとに誤り訂正符号を算出して付加する「伝送路符号化」という処理がわれる。

追加の符号の分だけ本来送るべきデータ本体の伝送速度(実効速度)は低下するため、伝送路自体の物理的な伝送速度を「MT/s」(Megatransfers per second:メガトランスファ毎秒)、誤り訂正符号を除いた実質的なデータ伝送速度をMbpsとして呼び分けることがある。

例えば、伝送データ8ビットごとに誤り訂正符号2ビットを付加して10ビット単位で送信する「8B10Bエンコーディング」を、物理的な伝送速度500Mbpsの回線に適用すると、回線速度500MT/s、実効速度は400Mbpsとなる。

Mibps (メビビット毎秒)

ITの分野では10のべき乗より2のべき乗のほうが扱いやすいことがあるため、IEC国際電気標準会議)ではbpsの2の20乗(約105万)倍を表す単位として、「Mibps」(Mebibits per second:メビビット毎秒あるいはミービビット毎秒)という単位を提唱している。

(2023.5.22更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
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