周波数変調 【FM】 Frequency Modulation

概要

周波数変調(FM)とは、アナログ信号の変調方式の一つで、信号の変化を搬送波周波数の変化によって表現する方式。

無線や光などを用いた通信では、伝送に用いる「搬送波」(carrier waveキャリア)を用意し、その特性を時系列に変化させることで伝送したい情報を表現する「変調」(modulation)がわれる。搬送波周波数を一定の範囲で変化でさせることで情報を表すのが周波数変調である。

送信したいベースバンド信号の電圧の上下に従って搬送波周波数を増減させ、信号を搬送波の疎密に置き換えて伝送する。FMラジオ放送やアナログテレビ放送の音声部分、アマチュア無線などで用いられる。

振幅変調AM)と異なり搬送波の強度が一定で、常に最大の電力で送信できるため受信品質が安定し、ノイズの除去がしやすいという特徴がある。ただし、混信した場合に強度の弱い信号が完全に隠れてしまうという「弱肉強食」特性がある。放送などの用途ではその方が望ましいが、航空無線がFMではなくAMを使うのは意図せず周波数が重なった時に完全に無通信になるのを避けるためであるとされる。

(2023.4.12更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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