Gbps 【gigabits per second】 ギガビット毎秒

概要

Gbps(gigabits per second)とは、データ伝送速度の単位の一つで、1秒間に何十億万ビット(何ギガビット)のデータを送れるかを表したもの。毎秒10億ビット(1ギガビット)のデータを伝送できるのが1Gbpsである。

「G」(ギガ)はSI単位系で10億倍を表す接頭辞で、「bps」(bits per secondビット毎秒)の10億倍を表す単位であるためこのように呼ばれる。Gbpsの1000分の1は「Mbps」(メガビット毎秒)、1000倍は「Tbps」(テラビット毎秒)という。

データ伝送速度の単位としては、1秒間に伝送できるバイト数を意味する「bytes/s」(バイト毎秒)もよく用いられる。1バイトは8ビットなので、1Gbpsは125MB/s(125メガバイト毎秒)に相当する。

GT/sとの違い

ギガビットクラスの高速な通信回線では低速の場合より信号の誤り(エラー)が高頻度で発生するため、送信側が一定のデータ量ごとに誤り訂正符号を算出して付加する「伝送路符号化」という処理が行われる。

追加の符号の分だけ本来送るべきデータ本体の伝送速度(実効速度)は低下するため、伝送路自体の物理的な伝送速度を「GT/s」(Gigatransfers per second:ギガトランスファ毎秒)、誤り訂正符号を除いた実質的なデータ伝送速度をGbpsとして呼び分けることがある。

例えば、伝送データ8ビットごとに誤り訂正符号2ビットを付加して10ビット単位で送信する「8B10Bエンコーディング」を、物理的な伝送速度が100Gbpsの回線に適用すると、回線速度は100GT/s、実効速度は80Gbpsとなる。

Gibps (ギビビット毎秒)

ITの分野では10のべき乗より2のべき乗のほうが扱いやすいことがあるため、IEC(国際電気標準会議)ではbpsの2の30乗(約10億7374万)倍を表す単位として、「Gibps」(Gibibits per second:ギビビット毎秒)という単位を提唱している。

(2023.2.28更新)

IT関連の主な単位

SI単位系の接頭辞

略号接頭辞読み倍率 略号接頭辞読み倍率
Yyotta-ヨッタ1024 yyocto-ヨクト10-24
Zzetta-ゼッタ1021 zzepto-ゼプト10-21
Eexa-エクサ1018 aato-アト10-18
Ppeta-ペタ1015 ffemto-フェムト10-15
Ttera-テラ1012 ppico-ピコ10-12
Ggiga-ギガ109 nnano-ナノ10-9
Mmega-メガ106 µmicro-マイクロ10-6
k*kilo-キロ103 mmilli-ミリ10-3
hhecto-ヘクト102 ccenti-センチ10-2
dadeca-デカ101 ddeci-デシ10-1
* 小文字のkを103倍、大文字のKを210倍として使い分ける場合がある

▼ IECの定めた2進専用接頭辞

略号接頭辞意味読み倍率ビットバイト
Yiyobi-yotta-binaryヨビ 280Yib/Yibits:ヨビビット YiB/YiBytes:ヨビバイト
Zizebi-zetta-binaryゼビ、ジービ 270Zib/Zibits:ゼビビット ZiB/ZiBytes:ゼビバイト
Eiexbi-exa-binary エクスビ、イクスビ260Eib/Eibits:エクスビビットEiB/EiBytes:エクスビバイト
Pipebi-peta-binary ペビ、ピービ 250Pib/Pibits:ペビビット PiB/PiBytes:ペビバイト
Titebi-tera-binary テビ、ティービ 240Tib/Tibits:テビビット TiB/TiBytes:テビバイト
Gigibi-giga-binary ギビ 230Gib/Gibits:ギビビット GiB/GiBytes:ギビバイト
Mimebi-mega-binary メビ、ミービ 220Mib/Mibits:メビビット MiB/MiBytes:メビバイト
Kikibi-kilo-binary キビ 210Kib/Kibits:キビビット KiB/KiBytes:キビバイト
* 従来の接頭辞が10の累乗倍としても2の累乗倍としても使われ混乱しているため、2の累乗倍に限ってこの接頭辞を使うよう提唱している。