単方向通信 【simplex communication】 片方向通信 / 単向通信 / 単信 / シンプレックス通信

概要

単方向通信(simplex communication)とは、信号やデータを特定の一方向へしか送れない通信路や通信方式のこと。送信者と受信者が固定されており、同じ通信路や方式によって受信者側から発信することはできない。放送や防災無線、ページャ(ポケットベル)などがこれにあたる。

これに対し、送信者と受信者が固定されておらず、接続されたどの主体からも発信することができるような方式を「双方向通信」(duplex communication)あるいは「複信」「デュプレックス通信」などという。

トランシーバーのように、同時に一方向にしか通信できないが、通信方向を切り替えて交代で送信することができる方式もあり、双方向通信の一種とみなす立場では「半二重通信」(half-duplex)と呼ぶが、特定小電力無線やアマチュア無線ではこの方式は単方向通信に区分されることが多い。

なお、英語では “communication” という語自体に双方向的な意味合いが含まれるため、単方向の伝送は “simplex transmission” などとする場合もある。

(2018.11.26更新)

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