読み方 : ひかりかいせん
光回線【optical communication line】
概要

「光ファイバー」(optical fiber)はガラスや透明なプラスチックでできた細い導波路で、内部に入射した光が全反射を繰り返しながら進む。電磁ノイズの影響を受けず、長距離伝送でも信号の減衰が小さい。複数の波長の光を1本のケーブルに多重化することで、大容量のデータを同時に伝送することもできる。
通信の際は、送信側の通信装置に搭載された発光素子が電気信号をレーザー光に変換して光ファイバーに入射し、受信側の受光素子が光信号を電気信号に復調する。コンピュータやルータなどの機器は内部で電気信号を扱うため、通信装置の両端でこの相互変換が行われる。利用者がこの変換処理を意識する必要はない。
メタル回線に対する高速性や安定性から、20世紀末には通信事業者の基幹回線網への採用が進んだ。21世紀に入ると家庭や企業に光ファイバーを直接引き込む形態が普及し、常時接続の高速インターネット環境が一般化した。日本ではNTTの「フレッツ光」をはじめとするサービスが広まり、ブロードバンド普及の中心を担った。現在では無線通信によるインターネット接続も普及しているが、各地の基地局を相互接続するバックボーンネットワークには光回線が不可欠であり、通信インフラの根幹をなしている。
一方、光ファイバーは素材の性質上折り曲げに弱く、破断や光漏れのリスクがあるためメタルケーブルよりも敷設や取り回しに制約がある。電気信号との変換装置が追加で必要になるコスト面の制約もあり、建物内のLAN配線や機器内部の近距離接続には金属線のLANケーブル(ツイストペアケーブル)や無線LAN(Wi-Fi)が引き続き用いられている。
(2026.6.15更新)