IEEE 802.11n 【Wi-Fi 4】 11n

概要

IEEE 802.11n(Wi-Fi 4)とは、無線LAN(Wi-Fi)の標準規格の一つで、2.4GHz(ギガヘルツ)帯または5GHz帯無線で最高600Mbps(メガビット毎秒)の通信できる仕様。2009年にIEEEが定めた標準の一つで、第4世代のWi-Fi規格となる。

2.4GHz帯あるいは5GHz帯のいずれかの周波数帯域20MHzメガヘルツ)幅のチャネルを設けて通信う。互いに隣り合う周波数帯の二つのチャネルを連結して40MHzの連続した帯域を占有するチャネルボンディングchannel bonding)に対応している。変調方式には64QAMが採用され、一つの信号で6ビット情報を伝送することができる。

複数のアンテナを組み合わせてデータ送受信の帯域を広げるMIMOMultiple Input Multiple Output)が採用され、製品によって1本から最大4本(4×4 MIMO)まで同時に通信するアンテナ数を選択できる。

これらの仕様の組み合わせにより、最も低速な20MHzチャネルMIMO不使用の状態で約72Mbps、最も高速な40MHz幅(チャネルボンディング)、4×4 MIMO有効の状態で600Mbpsでの伝送が可能となる。無線アクセスポイントAP)などは600Mbpsまで対応していることも多いが、簡易なアダプタ製品などではあまり高速なオプション仕様には対応していない場合もある。

2009年に第4世代のWi-Fi規格の一つとして仕様が標準化され、第3世代の54MbpsIEEE 802.11gなど)から大幅に通信速度が向上した。業界団体Wi-Fi AllianceではIEEE 802.11n規格に適合した機器の認証っており、接続試験にパスすると「Wi-Fi CERTIFIED 802.11n」の認定が与えられる。

(2019.4.20更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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