シングルモード光ファイバー 【single mode optical fiber】 SMF

概要

シングルモード光ファイバー(single mode optical fiber)とは、通信用の光ファイバーの種類の一つで、光が通るコア(芯材)が細く、入射した光線が単一の伝播経路を取るもの。長距離伝送や高速な通信規格で用いられる。

細い線材に加工したガラスや石英などで作られる通信ケーブルで、光信号が反射を繰り返しながら伝播するコア(ケーブル中心部)の径が小さいため、送信時に光の入射角の違いによる伝播経路(モード)の分散が起こりにくいという特性がある。

信号が複数のモード分散しないため受信側でもはっきりと信号を識別でき、高速なデータ伝送が可能である。伝送損失も少なく、中継装置などがなくても数十kmといった長距離を安定的に伝送できる。ただし、ガラスなど柔軟性の低い素材で製造するため曲げに弱いという難点がある。

一方、芯材が太く、信号が多くのモードに分かれて伝送される光ファイバーケーブルを「マルチモード光ファイバー」(MMF:Multi-Mode Fiber)という。プラスチックなどで製造される安価な光ファイバー製品で、曲げに強いが伝送品質は低く、相対的に短距離・低速な用途に用いる。

(2023.8.18更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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