キロ 【kilo】

概要

キロ(kilo)とは、単位の大きさを表すSI接頭語の一つで、基本単位の1000倍(103倍)であることを表すもの。国際単位系(SI)の一環として定められている。

「キロメートル」(km、1000メートル)、「キログラム」(kg、1000g)など日常生活でよく用いられる接頭辞である。厳密には正しくないが、日常的には文脈上単位が明らかな場合に単位そのものとして用いられることもある。例えば、距離の話題で「1キロ」と言えば1キロメートルを表し、重さの話題で「1キロ」といえば1キログラムを表す。

ITの分野では、ビットの1000倍を表す「キロビット」(kb:kilobit)や、バイトの1000倍を表す「キロバイト」(kB:kilobyte)などの単位が用いられる。また、俗に、西暦2000年(Year 2000)を「Y2K」と表記するなど、単位以外でも「1000」を「K」で置き換えた表現を用いることがある。

キロとキビ

コンピュータで量を扱う際には10の累乗より2の累乗の方が都合が良いことがあるため、情報量を表す場合などにキロを210倍(1024倍)とする場合もある。IEC(国際電気標準会議)ではそのような場合はキロの代わりに「Ki」(kibi:キビ/kilo-binaryの略)という接頭辞を用いるよう勧告している。例えば、1024バイトは「1KiB」(1キビバイト)となる。

(2022.6.30更新)

IT関連の主な単位

SI単位系の接頭辞

略号接頭辞読み倍率 略号接頭辞読み倍率
Yyotta-ヨッタ1024 yyocto-ヨクト10-24
Zzetta-ゼッタ1021 zzepto-ゼプト10-21
Eexa-エクサ1018 aato-アト10-18
Ppeta-ペタ1015 ffemto-フェムト10-15
Ttera-テラ1012 ppico-ピコ10-12
Ggiga-ギガ109 nnano-ナノ10-9
Mmega-メガ106 µmicro-マイクロ10-6
k*kilo-キロ103 mmilli-ミリ10-3
hhecto-ヘクト102 ccenti-センチ10-2
dadeca-デカ101 ddeci-デシ10-1
* 小文字のkを103倍、大文字のKを210倍として使い分ける場合がある

▼ IECの定めた2進専用接頭辞

略号接頭辞意味読み倍率ビットバイト
Yiyobi-yotta-binaryヨビ 280Yib/Yibits:ヨビビット YiB/YiBytes:ヨビバイト
Zizebi-zetta-binaryゼビ、ジービ 270Zib/Zibits:ゼビビット ZiB/ZiBytes:ゼビバイト
Eiexbi-exa-binary エクスビ、イクスビ260Eib/Eibits:エクスビビットEiB/EiBytes:エクスビバイト
Pipebi-peta-binary ペビ、ピービ 250Pib/Pibits:ペビビット PiB/PiBytes:ペビバイト
Titebi-tera-binary テビ、ティービ 240Tib/Tibits:テビビット TiB/TiBytes:テビバイト
Gigibi-giga-binary ギビ 230Gib/Gibits:ギビビット GiB/GiBytes:ギビバイト
Mimebi-mega-binary メビ、ミービ 220Mib/Mibits:メビビット MiB/MiBytes:メビバイト
Kikibi-kilo-binary キビ 210Kib/Kibits:キビビット KiB/KiBytes:キビバイト
* 従来の接頭辞が10の累乗倍としても2の累乗倍としても使われ混乱しているため、2の累乗倍に限ってこの接頭辞を使うよう提唱している。