光クロスコネクト 【optical cross-connect】 OXC
概要
光クロスコネクト(optical cross-connect)とは、光ファイバーネットワークで光信号の中継を行う装置。信号の行き先に応じて接続先の切り替え(スイッチング)を行い、信号の分岐、合流などを行う。通信事業者の基幹ネットワークで用いられる大容量の光ファイバー回線では、様々な波長の光信号が多重化されて並列に伝送されている。中継装置で波長ごとに分離や挿入を行い、行き先に応じて経路の切り替えを行う技術が光クロスコネクトである。
実装方式は大きく分けて、装置内で一旦電気信号に変換して経路切替を行う「OEO」(Optical-Electrical-Optical)型(電子スイッチ型)、光信号のまま経路切替を行う「OOO」(Optical-Optical-Optical)型(光スイッチ型)の2種類がある。
OEO型は光信号を電気信号に変換し、スイッチング処理のあとに再び光信号として送信し直す。スイッチングを繰り返しても光信号の品質が落ちることは避けられるが、電気回路や半導体素子による電子的な処理を含むため、光ファイバー信号の高速性が十分に活かせない場合がある。
OOO型は光スイッチと呼ばれる回路を用いて光信号のまま経路の切り替え処理を実施する。信号変換を行わないため高速な通信速度を維持できるが、切り替え処理の過程で信号の品質が影響を受けることがある。また、大容量回線に適用可能な光スイッチ技術は現在も研究開発が行われている最中である。
(2023.10.4更新)