FSK 【Frequency Shift Keying】 周波数偏移変調
概要
FSK(Frequency Shift Keying)とは、搬送波を不連続に変化させるデジタル変調方式の一つで、搬送波の周波数の変化により伝送するデータを表現する方式。アナログ変調における周波数変調(FM:Frequency Modulation)に対応する。搬送波の周波数の高さを値に対応付ける方式で、最も単純な2値FSKの場合には、ある帯域の2つの周波数を使用し、相対的に高い周波数による信号を1、低い周波数による信号を0に対応付け、これを組み合わせて連続して送信することによりビット列を伝送できる。
複数の周波数の波の間で位相が連続するよう調整した位相連続FSK(CPFSK:Continuous Phase FSK)や、周波数帯域を狭く抑えたMSK(Minimum Shift Keying:最小偏移変調)、ガウスフィルタによりMSKの占有帯域をさらに狭めたGMSK(Gaussian filtered MSK)など様々な派生方式がある。
伝送途上での振幅の変動の影響を受けにくく、変復調回路も比較的単純で実装しやすいという特徴から、アナログモデムや初期のデジタル携帯電話方式、近距離無線通信のBluetoothなどに応用された。
(2018.6.12更新)