TDM 【Time Division Multiplexing】 時分割多重化
概要
TDM(Time Division Multiplexing)とは、一つの伝送路に複数の信号をまとめ、同時に伝送できるようにする多重化技術の一つで、短時間ごとに伝送する信号を切り替える方式。デジタル信号の多重化などで用いられる方式で、伝送路の利用権を極めて短い時間ごとに均等に分割して複数の信号に順番に割り当てる。この区切られた単位時間のことを「タイムスロット」(time slot)ということがある。
TDMを用いて複数の通信主体による通信を多重化し、同一の伝送路を共用できるようにすることを「時分割多元接続」(TDMA:Time Division Multiple Access)という。例えば、携帯電話の通信方式の中には、基地局が周囲の端末と同じ周波数を短時間ごとに切り替えて同時に交信するものがある。
また、TDMと同じように一つの伝送路の通信時間を短い単位で区切り、送信と受信を交互に切り替えて双方向通信を行う方式を「時分割複信」(TDD:Time Division Duplex)という。混信を防ぐために送信と受信の間に短時間の無通信時間を挟む必要があり、これを「ガードインターバル」(guard interval)という。
(2022.11.14更新)
関連用語
他の辞典による解説 (外部サイト)
この記事を参照している文書など (外部サイト)
- 財団法人マルチメディア振興センター「衛星通信用周波数の有効利用のための 伝送信号重畳・キャンセル技術に関する 調査検討報告書」(PDFファイル)にて引用 (2008年3月)