QPS【Queries Per Second】クエリ毎秒

ここで言う「クエリ」(query)とは、利用者や外部プログラムからシステムへ送られる、情報の検索・取得・更新といった処理要求を指す。例えば、検索サービスにキーワードを入力する操作や、アプリが最新情報をサーバから取得する通信がこれにあたる。1秒間に100件の検索リクエストを処理したシステムは「100QPS」となり、この値が大きいほど同時に多くの要求を処理できる。
QPSはシステムの処理能力を客観的に測る基準として使われる。実際のトラフィックが最大QPSを超えると、応答が遅延したりエラーが発生したりする。システムの設計や運用では、想定される最大負荷をもとにQPSが十分な余裕を持つよう調整される。なお、QPSはネットワークの状況や処理内容の複雑さによっても変動するため、計測条件を踏まえて解釈する必要がある。
性能評価の場面では、負荷試験においてQPSを意図的に増減させながらシステムの挙動を観察し、パフォーマンスが低下する限界値を把握する。運用中のシステムでもQPSは監視指標として継続的に記録され、急激な変動から障害やトラフィック異常の兆候を検知するために活用される。限界値に応じて、サーバの増強やキャッシュの導入、クラウド環境でのオートスケーリングといった対策が検討される。
似た指標として、リクエスト全体を単位とする「RPS」(Requests Per Second)や、トランザクション処理の性能を表す「TPS」(Transactions Per Second)がある。QPSもこれらの指標も、何らかの処理単位を1秒間にさばける件数という発想は共通している。処理速度に注目する「レイテンシ」(遅延時間)や、単位時間あたりに処理できるデータ量を示す「スループット」と組み合わせることで、システム性能を多角的に把握できる。