読み方 : ビーピーエスケー

BPSK【Binary Phase Shift Keying】二位相偏移変調/2PSK

概要

BPSKとは、搬送波の位相を不連続に変化させて信号を表現するPSK(位相偏移変調)の一つで、位相が180度離れた2つの波を切り替えて送る方式。一度の変調で2値(1ビット)を表現することができる。
BPSKのイメージ画像

変調(modulation)とは、送りたいデータを電波などの搬送波に乗せる処理を指す。BPSKでは、位相が0度の波を「0」、そこから180度反転した波を「1」に対応させる。受信側は基準となる搬送波と届いた波を比較し、位相の向きからビットを判定することで元のデータを復元する。振幅や周波数は変えず位相だけを操作するため、復調の仕組みも比較的シンプルである。

1回の切り替えで送れる情報量は1ビットに限られるため、伝送効率は高くない。しかし、0度と180度という大きな位相差がある分、雑音や干渉で信号が多少乱れても誤判定が起きにくい。QPSKのように位相を90度ずつ切り替えて4種類に増やせば効率は上がるが、各状態の間隔が狭まるため雑音に弱くなる。BPSKは速度より確実性を優先した方式であり、伝送効率と耐雑音性はトレードオフの関係にある。

この堅牢さから、BPSKは宇宙探査機との通信や衛星通信、水中音響通信など、搬送波が極めて微弱になる環境で用いられる。なお、位相そのものではなく位相の「変化」を検出して信号に置き換える方式は「DBPSK」(Differential BPSK)と呼ばれる。これはDPSK(差動位相偏移変調)の考え方をBPSKに適用したものであり、基準搬送波との厳密な同期が難しい環境で有利な方式である。

(2026.4.28更新)
 

他の辞典等による「BPSK」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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