エクサ【exa】

概要

エクサとは国際単位系(SI)で定められた接頭語の一つで、基本単位の1018倍(100京倍)を表すもの。記号は大文字の「E」。IT分野では記憶容量や処理性能を表す単位に用いられ、コンピュータにおける2進数の慣習との兼ね合いから、260倍を表す「エクスビ」(Ei)という独立した接頭語も定められている。
エクサのイメージ画像

エクサはSI接頭語の体系の中でペタ(1015倍)の上位、ゼタ(1021倍)の下位に位置する。1975年の国際度量衡総会で承認され、論理的にはあらゆるSI単位と組み合わせて使用できる。長さや質量といった日常的な計測では扱う数値が過大となるため、実際の用途は限られる。

IT分野では、データの記憶容量を表す「エクサバイト」(EB)や、スーパーコンピュータの処理性能を表す「エクサフロップス」(EFLOPS)などの単位として用いられる。1EBは1018バイト、1EFLOPSは1秒間に1018回の浮動小数点演算が可能な性能を意味する。

かつては実用上ほぼ出番のない単位とされていたが、インターネット上のデータ流通量の増大やAI学習用データセットの大規模化、クラウド事業者が管理するストレージ総容量の拡大などを背景に、「エクサバイト級のデータ量」「エクサフロップス級の処理性能」といった形で技術的な文脈で参照される機会が増えている。

コンピュータデータを2進数で処理するため、情報量の表現には10の累乗より2の累乗が適合しやすい。そのため、1018(100京)に近い260(約115京)倍を「エクサ」と呼ぶ慣習が情報分野の一部で定着していた。この混用は数値の解釈に誤差をもたらすため、IEC国際電気標準会議)は1998年に260倍を表す接頭語として「エクサバイナリ」(Exa-binaryを略した「エクスビ」(Ei:Exbi)を規定した。260バイトは「EiB」(エクスビバイト)と表記し、1018バイトの「エクサバイト」(EB)とは区別される。ストレージ容量の仕様表示などでは両者の差異が数値の読み取りに影響するため、文脈に応じた使い分けが求められる。

(2026.6.23更新)
 

SI単位系の接頭辞

略号接頭辞読み倍率 略号接頭辞読み倍率
Yyotta-ヨッタ1024 yyocto-ヨクト10-24
Zzetta-ゼッタ1021 zzepto-ゼプト10-21
Eexa-エクサ1018 aato-アト10-18
Ppeta-ペタ1015 ffemto-フェムト10-15
Ttera-テラ1012 ppico-ピコ10-12
Ggiga-ギガ109 nnano-ナノ10-9
Mmega-メガ106 µmicro-マイクロ10-6
k*kilo-キロ103 mmilli-ミリ10-3
hhecto-ヘクト102 ccenti-センチ10-2
dadeca-デカ101 ddeci-デシ10-1
* 小文字のkを103倍、大文字のKを210倍として使い分ける場合がある

▼ IECの定めた2進専用接頭辞

略号接頭辞意味読み倍率ビットバイト
Yiyobi-yotta-binaryヨビ 280Yib/Yibits:ヨビビット YiB/YiBytes:ヨビバイト
Zizebi-zetta-binaryゼビ、ジービ 270Zib/Zibits:ゼビビット ZiB/ZiBytes:ゼビバイト
Eiexbi-exa-binary エクスビ、イクスビ260Eib/Eibits:エクスビビットEiB/EiBytes:エクスビバイト
Pipebi-peta-binary ペビ、ピービ 250Pib/Pibits:ペビビット PiB/PiBytes:ペビバイト
Titebi-tera-binary テビ、ティービ 240Tib/Tibits:テビビット TiB/TiBytes:テビバイト
Gigibi-giga-binary ギビ 230Gib/Gibits:ギビビット GiB/GiBytes:ギビバイト
Mimebi-mega-binary メビ、ミービ 220Mib/Mibits:メビビット MiB/MiBytes:メビバイト
Kikibi-kilo-binary キビ 210Kib/Kibits:キビビット KiB/KiBytes:キビバイト
* 従来の接頭辞が10の累乗倍としても2の累乗倍としても使われ混乱しているため、2の累乗倍に限ってこの接頭辞を使うよう提唱している。

他の辞典等による「エクサ」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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