メガ 【mega】

概要

メガ(mega)とは、単位の大きさを表すSI接頭語の一つで、基本単位の100万倍(106倍)であることを表すもの。国際単位系(SI)の一環として定められている。転じて、「巨大な」「大規模な」といった意味を付加する英語の接頭辞としても用いられる。

長さや重さといった日常よく用いる単位では100万のような大きな値を扱うことは少なく、巨大な数はSI単位ではなく分野固有の専門的な単位を用いることが多い(天文関連など)ため、大きな値も基本単位を元に表すIT分野で馴染み深い接頭辞である。

例えば、100万ビットを表す「メガビット」(Mbitmegabit)、100万バイトを表す「メガバイト」(MB:megabyte)、これらを用いて通信速度を表す「メガビット毎秒」(Mbpsmegabits per second)、「メガバイト毎秒」(MB/smegabytes per second)、周波数を表す「メガヘルツ」(MHz:megaherz)などの単位がよく用いられる。

これらの単位は、文脈からどれを指すのか絞られる場合は慣用的に単位自体を「メガ」の略称で表すことがある(厳密には誤り)。例えば、通信速度の議論で「100メガ」と略せば100Mbpsを、データ容量の議論で「100メガ」と略せば100メガバイトを、半導体の特性や動作について「100メガ」と略せば100MHzを、それぞれ表すことが多い。

メガとメビ

コンピュータで量を扱う際には10の累乗より2の累乗の方が都合が良いことがあるため、情報量を表す場合などにメガを220倍(約105万倍)とする場合もある。IEC(国際電気標準会議)ではそのような場合はメガの代わりに「Mi」(mebi:メビあるいはミービ/mega-binaryの略)という接頭辞を用いるよう勧告している。この場合、220バイトは「1MiB」(1メビバイト)と表記・呼称する。

(2022.7.3更新)

IT関連の主な単位

SI単位系の接頭辞

略号接頭辞読み倍率 略号接頭辞読み倍率
Yyotta-ヨッタ1024 yyocto-ヨクト10-24
Zzetta-ゼッタ1021 zzepto-ゼプト10-21
Eexa-エクサ1018 aato-アト10-18
Ppeta-ペタ1015 ffemto-フェムト10-15
Ttera-テラ1012 ppico-ピコ10-12
Ggiga-ギガ109 nnano-ナノ10-9
Mmega-メガ106 µmicro-マイクロ10-6
k*kilo-キロ103 mmilli-ミリ10-3
hhecto-ヘクト102 ccenti-センチ10-2
dadeca-デカ101 ddeci-デシ10-1
* 小文字のkを103倍、大文字のKを210倍として使い分ける場合がある

▼ IECの定めた2進専用接頭辞

略号接頭辞意味読み倍率ビットバイト
Yiyobi-yotta-binaryヨビ 280Yib/Yibits:ヨビビット YiB/YiBytes:ヨビバイト
Zizebi-zetta-binaryゼビ、ジービ 270Zib/Zibits:ゼビビット ZiB/ZiBytes:ゼビバイト
Eiexbi-exa-binary エクスビ、イクスビ260Eib/Eibits:エクスビビットEiB/EiBytes:エクスビバイト
Pipebi-peta-binary ペビ、ピービ 250Pib/Pibits:ペビビット PiB/PiBytes:ペビバイト
Titebi-tera-binary テビ、ティービ 240Tib/Tibits:テビビット TiB/TiBytes:テビバイト
Gigibi-giga-binary ギビ 230Gib/Gibits:ギビビット GiB/GiBytes:ギビバイト
Mimebi-mega-binary メビ、ミービ 220Mib/Mibits:メビビット MiB/MiBytes:メビバイト
Kikibi-kilo-binary キビ 210Kib/Kibits:キビビット KiB/KiBytes:キビバイト
* 従来の接頭辞が10の累乗倍としても2の累乗倍としても使われ混乱しているため、2の累乗倍に限ってこの接頭辞を使うよう提唱している。