ARQ 【Automatic Repeat reQuest】 自動再送要求

概要

ARQ(Automatic Repeat reQuest)とは、通信信頼性を高める誤り検出方式の一つで、相手方へデータが届いたか確認し、伝送途上で欠落したデータを再送する手法。移動体通信(携帯電話)やコンピュータネットワークなどで用いられる。

最も単純な方式をSAW(Stop-And-Wait)方式という。送信側はデータを送信単位(フレームなど)ごとに一つずつ送信し、受信側は受信するたびに送達確認(ACK)を送り返す。一定時間待ってもACKが届かない場合(タイムアウト)、送信側はフレームを再送する。

伝送を効率化するために改良された方式もある。GBN(Go-Back-N)方式では、フレームごとに制御するのではなく「ウィンドウ」という送信枠を設定し、フレームに番号を付けてウィンドウサイズに達するまで次々に送信する。受信側はACK応答フレーム番号を付けて返信し、一定時間ACKが返らなかった番号から送信が失敗したとみなし、その番号以降のフレームを再送する。

SR(Selective Repeat)方式は、ウィンドウサイズまで次々に送信し番号でどのフレームが届いたか確かめるのはGBN方式と同じだが、受信側で欠落した番号を検出し、送信側に再送を要求する。送信側は受信側からの要求に従って欠落したフレームのみを再送する。最も効率は良いが制御が複雑になる。

(2024.8.31更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる