ワイヤースピード 【wire speed】 ワイヤーレート / wire rate / ワイヤスピード

概要

ワイヤースピード(wire speed)とは、ケーブル(線材)を用いて通信するシステムにおける、理論上の最高通信速度のこと。「回線本来のスピード」という意味。

銅線光ファイバー電気信号や光信号を伝送する際に、伝送方式の原理から算出した理論上最大の伝送速度を指す。規格上定められている誤り訂正符号などがある場合には、その分を差し引いた速度で表す。

例えば、イーサネットEthernet)の100BASE-TX規格は、電気的にはケーブル上を毎秒125メガビット通信する能力があるが、4B5Bエンコーディングによりデータを4ビット伝送するために1ビット誤り訂正符号を付加して5ビット分の信号とするため、ワイヤースピードは80%の100メガビット毎秒となる。

実際の利用環境では、環境中のノイズから受ける影響や通信装置・回路のオーバーヘッドなどにより転送効率が落ちることが多く、継続的にワイヤースピードに近い速度が出るとは限らない。

通信機器などで「ワイヤースピード対応」という場合には、信号やデータの処理能力や送受信能力が十分にあり、ワイヤースピードでの通信にも対応できる(機器の能力がボトルネックになり速度が制限されることはない)という意味である。

(2020.7.4更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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