読み方 : エーエスケー

ASK【Amplitude Shift Keying】振幅偏移変調

ASKとは?

デジタル変調方式の一つで、搬送波の振幅を変化させてデータを表現する方式。アナログ変調における振幅変調(AM:Amplitude Modulation)に対応するデジタル変調と位置づけられ、近距離無線通信や光通信などに採用例がある。
ASKのイメージ画像

搬送波の振幅レベルを値に対応付ける方式で、最も単純な「2値ASK」では、相対的に大きい振幅を「1」、小さい振幅を「0」に割り当て、その組み合わせによってビット列を伝送する。受信側は受け取った信号の振幅をあらかじめ定めた閾値と比較することでデータを復元する。また、振幅を4段階、8段階と多値化することで、1シンボル当たりの伝送ビット数を増やすことができる。

ASKの特殊な形態として、搬送波が存在する状態を「1」、存在しない状態を「0」とする「OOK」(On-Off Keying:オンオフ変調)がある。回路構成が単純で実装しやすいため、低コストな無線機器や光通信装置に広く採用されている。歴史的には、搬送波の断続によって情報を伝えるモールス信号もOOKの原理に基づいており、ASKの最初期の応用例とみなされることがある。

振幅の大きさに情報を乗せる構造上、ノイズやフェージングによる振幅変動の影響を受けやすく、同じデジタル変調方式である「FSK」(周波数偏移変調)や「PSK」(位相偏移変調)と比べると耐雑音性は低い。このため、長距離の無線通信にはほとんど採用されず、通信距離が短く環境が安定した用途に向いている。

現代における用途としては、ETC非接触ICカードRFIDなどの近距離無線通信のほか、光ファイバー通信がある。光通信では、レーザー光を点滅(オン・オフ)または強度を多段階に変化させる形でASKが応用されており、OOKはその代表的な変調方式として知られている。

他の辞典等による「ASK」の解説 (外部サイト)

本ページを参照・引用している文書・論文など (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。