カプラ 【coupler】
概要
カプラ(coupler)とは、連結器、結合器、接続器などの意味を持つ英単語。通信の分野では、ケーブル端にある接続端子や形状の異なる端子間を接続する変換器などをこのように呼ぶ。現代では複数の光ファイバーケーブルを連結して分岐や合流を行うための「光ファイバーカプラ」(optical fiber coupler)がよく見られる。芯線同士を加熱溶融するなどして連絡し、複数本の回線の信号を合流させたり、一本から複数に分配したりする。
古くは、アナログ電話機の受話器に装着して、コンピュータとの間でデータと音声信号の相互変換を行う「音響カプラ」(acoustic coupler)が使われたこともあった。デジタル信号を音声に変調して受話器に流したり、接続先から受信した音声をデジタル信号に復調する。アナログモデムの普及以前に電話回線でデータ通信をするのに必要だった。
半導体の分野では、半導体素子の一つで、内部で電気信号を光信号に変換して再び電気信号に変換するものを「フォトカプラ」(photo coupler)という。電気的には絶縁された回路間で光を介して信号の伝送を行うことができる。無線など他の分野でも、複数の機器や装置、回線、端子などを繋ぎ合わせる器具や装置をカプラという。
(2022.6.20更新)