全二重 【full duplex】 フルデュプレックス

概要

全二重(full duplex)とは、二者間のいずれの方向へも通信できる双方向通信において、両者が同時に送信することができる方式のこと。通信方向ごとに伝送路が別れており、それぞれ独立に送信・受信できるようになっている。

例えば、電話はどちらの話者も同時に話すことができ、自分が話している間も相手からの声を聞くことができる。このような通信方式を全二重という。一方、トランシーバーはあるチャンネルで一人が話している間は他の人が同時に話すことはできず、一人ずつ交代で話さなければならない。このような通信方式は半二重half duplexハーフデュプレックス通信という。

全二重を実現する最も単純な方式として、2本のケーブルを一対として用い、一方を送信専用、もう一方を受信専用にするといったように物理的に異なる伝送路を用意する方式がある。一つの伝送路を共用しなければならない場合には、極めて短い時間ごとに伝送方向を切り替える時分割複信TDDTime Division Duplex)や、周波数帯域を二分割して双方が異なる帯域で送信する周波数分割複信FDDFrequency Division Duplex)などの手法が用いられる。

(2018.6.6更新)

他の辞典による解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。
ホーム画面への追加方法
1.ブラウザの 共有ボタンのアイコン 共有ボタンをタップ
2.メニューの「ホーム画面に追加」をタップ
閉じる