メモリ不足 【insufficient memory】
概要
メモリ不足(insufficient memory)とは、コンピュータのメインメモリ(RAM)の容量が、現在稼働中のソフトウェアを実行し続けるのに十分ではないこと。残りの空き領域が逼迫している状態。コンピュータはプログラムを実行する際、プログラムコードや処理対象のデータをメインメモリ(主記憶装置)に展開する必要がある。現代のコンピュータではメインメモリにRAM(Random Access Memory)と呼ばれる半導体メモリ装置が用いられ、コンピュータ内部に決まった容量が備え付けられている。
メモリ不足はプログラムやデータをメモリに展開しすぎて空き領域が逼迫した状態で、それ以上新たに別のソフトウェアを起動したり、実行中のソフトウェアで新たなデータを開いたりできなくなる。さらに不足状態が深刻になると、ソフトウェアが異常終了したり、オペレーティングシステム(OS)の動作に支障をきたして操作を受け付けなくなることもある。
メモリ不足はコンピュータに搭載されているRAMの容量が少なく、同時に起動しているソフトウェアの数が多すぎたり、開いているデータの数やサイズが大きすぎることによって生じる。緩和するにはソフトウェアを終了したり、編集しているデータを閉じて空き領域を増やすか、RAMを拡張してメモリ容量自体を増やす必要がある。
パソコンやサーバではRAMは小さな半導体基板(メモリモジュール)として主基板(マザーボード)の所定の差込口(メモリスロット)に差し込まれており、スロットに空きがあれば新たなモジュールを追加することで、空きがなければより大容量のモジュールに差し替えることで容量を増やすことができる。スマートフォンなどの機器ではRAMは固定的に組み込まれており、利用者側で追加したり差し替えることはできない。
(2022.1.6更新)