読み方 : エヌシーユー

NCU【Network Control Unit】

概要

NCUとは公衆交換電話網PSTN)などのアナログ電話回線において、回線の接続や切断、発呼、着呼といった制御を行う装置または回路のこと。電話機やファクシミリFAX)、アナログモデムなどに内蔵され、加入者側の端末と電話網との間を仲介する。
NCUのイメージ画像

電話機では、利用者が受話器を上げると回線を閉結して発信可能な状態にし、ダイヤルやプッシュボタンの操作に応じた番号信号を交換機へ送出する。着信時には交換機からの呼出信号を検知してベルや着信音を鳴らし、通話終了時には回線を切断する。これらの動作はすべて電話機内部のNCUによって実現されており、利用者が意識することはない。

アナログ回線におけるデータ通信では、通信事業者からの回線は加入者宅でまずNCUに引き込まれ、そこからアナログモデムなどのDCE(Data Circuit-terminating Equipment)を経由してパソコンなどのDTEData Terminal Equipment)へと接続される。NCUは回線制御を担い、モデムデジタル信号とアナログ信号の相互変換を担う。パソコンからモデムに対してATコマンドなどで発呼や切断、電話番号を指示する操作も、実際にはモデム内部のNCU回路を制御している。

NCUにはまた、電話網と利用者側機器との間を電気的に絶縁し、異常電圧などから網側設備を保護する回路も含まれる。電話網は通信事業者の設備であるため、利用者側機器が直接接続されることによる障害を防ぐ保護機能が求められ、この点でNCUは回線終端装置としての性格も併せ持つ。

データ通信用のNCUは当初単体の装置として提供され、専用ケーブルでモデムと接続する構成が一般的であったが、後にモデムへ内蔵されるようになった。インターネット接続の主流がADSLや光回線へ移行してアナログ回線によるデータ通信の機会が減少しアナログモデムは姿を消したが、電話機やファクシミリには現在でもNCU機能は組み込まれている。

(2026.6.16更新)
 
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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