読み方 : テラヘルツ

THz【terahertz】テラヘルツ

THzとは?

周期的な現象の頻度を表す単位の一つで、1秒あたり何兆回起きるかを示したもの。1THzは毎秒1兆回を意味し、周波数や振動数の単位として用いられる。
THzのイメージ画像

周波数や振動数を表す基本となる単位は「Hz」(Hertzヘルツ)で、1Hzは毎秒1回を意味する。これに1兆倍を表す接頭辞テラ」(T:Tera-)を付け加え、毎秒1兆回を1とした単位をTHzという。1THzは1兆Hzに相当する。

テラヘルツ波

電磁波の場合、周波数がTHzで表される範囲のものを「テラヘルツ帯」あるいは「テラヘルツ波」と呼び、電波と光の中間的な性質を持つ特殊な領域となっている。これより上の周波数には赤外線、可視光線、紫外線などが続いている。電波のように紙やプラスチック、衣類などを透過する性質を持ちながら、光のように直進性が高くレンズで集光できる。また、物質ごとに固有の吸収スペクトルを示すため、成分の分析や同定にも利用できる。

応用分野として代表的なのが非破壊検査とセキュリティ検査である。X線と異なり電離作用がなく人体への影響が小さいため、空港での手荷物検査や食品・医薬品の品質検査、医療診断などへの活用が研究されている。多くの分子の回転・振動エネルギーはテラヘルツ帯の周波数と対応しているため、物質識別の精度が高い。

通信分野では、6Gに向けた研究でテラヘルツ帯の利用が検討されている。使用可能な帯域幅が極めて広く、理論上は数百Gbpsに及ぶ超高速通信が可能とされ、実験段階ではその水準に迫る報告も出ている。一方で大気中の水分子に吸収されやすく伝搬距離が短いため、近距離や見通し内での大容量通信への利用が現実的とされている。

かつてテラヘルツ帯は、電波としても光としても発生・検出が困難な未開拓領域として「テラヘルツギャップ」と呼ばれてきた。近年は化合物半導体や量子カスケードレーザー、微細加工技術の進歩により、高出力の発生源と高感度な検出器の開発が進み、産業利用を視野に入れた実用化の段階へと移行しつつある。

他の辞典等による「THz」の解説 (外部サイト)

この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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