Cat6ケーブル【カテゴリ6ケーブル】Category 6 cable/カテロク
概要

LANケーブルなどに用いられるツイストペアケーブルは、絶縁された銅線を2本1対(ペア)にして撚り合わせた導線が4対収められており、対ごとの干渉を抑えながら高速なデータ通信を行う構造となっている。ノイズを遮る金属被覆(シールド)を施した「STPケーブル」と、シールドのない「UTPケーブル」に分かれ、よく用いられるのは後者である。
ツイストペアケーブルは電気的な特性に基づいて「カテゴリ」(Category)と呼ばれるグレードに分類され、カテゴリごとに周波数特性や減衰量、漏話(クロストーク)などの基準値が定められている。カテゴリの数字が大きいほど外部からの干渉に強く、高い周波数での伝送が可能になる。
Cat6ケーブルは2002年にTIA/EIAおよびANSIによってTIA/EIA-568-B.2-1として標準化された。100MHzまでの伝送に対応するCat5ケーブル(カテゴリ5)およびCat5eケーブル(Enhanced Category 5)の上位規格で、より厳しい電気特性が要求される。Cat5eと外観は似ているが、内部に十字型の仕切り材(十字介在)を設けて導線同士の干渉を低減した製品も多く、ノイズへの耐性と伝送の安定性を高めている。コネクタには一般的にRJ-45コネクタが使用される。下位カテゴリの機器とも互換性を保ちながら使用できる。
通信速度の面では、1Gbpsの1000BASE-Tに対応し、ギガビットイーサネット環境で広く利用されている。10Gbpsの10GBASE-Tについても、配線距離が55m程度以下であれば利用可能とされるが、それ以上の距離で使用するのは難しい。長距離・高速通信が必要な環境では、対応周波数を500MHzまで高めた「Cat6Aケーブル」(Augmented Category 6)が選ばれることが多い。この規格は2008年にTIA-568-B.2-10として標準化され、10GBASE-Tを100mまでの距離で伝送することができる。
現在では新規のLAN配線においてCat6ケーブルが標準的な選択肢の一つとなっており、企業や家庭内のネットワークでギガビットイーサネット環境を運用するうえで十分な性能を備える。一方、データセンターや高速な社内ネットワークなど10Gbps通信を前提とする環境では、Cat6AやCat7、Cat8といった上位カテゴリが採用されることもある。Cat6ケーブルは性能と導入コストのバランスに優れたカテゴリとして扱われている。
Gigabit Ethernet規格
| 名称 | ケーブル | 波長 | 距離 | 規格 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 1000BASE-T | UTPカテゴリ5以上 | - | 100m | IEEE 802.3ab | |
| 1000BASE-TX | UTPカテゴリ6以上 | - | - | ||
| 1000BASE-X | 1000BASE-CX | 2芯平衡STP | - | 25m | IEEE 802.3z |
| 1000BASE-SX | マルチモード光ファイバー | 850nm | 550m | ||
| 1000BASE-LX | 1350nm | 550m | |||
| シングルモード光ファイバー (2芯) | 5km | ||||
| 1000BASE-LH | 50km | - | |||
| 1000BASE-LHA | 70km | - | |||
| 1000BASE-LHB | 150km | - | |||
| 1000BASE-ZX | 1550nm | 70km | - | ||
| 1000BASE-EX | 1310nm | 40km | - | ||
| 1000BASE-LX10 | 10km | IEEE 802.3ah | |||
| 1000BASE-BX10 | シングルモード光ファイバー (1芯) | 上り1310nm 下り1490nm | |||
| 1000BASE-PX10 | |||||
| 1000BASE-PX20 | 20km | ||||
| 1000BASE-KX | 電子基板上の配線 | - | 1m | IEEE 802.3ap | |
* 1000BASE-Xをすべての光ファイバー系規格を含む総称とする場合もある。