読み方 : ミップス

MIPS【Million Instructions Per Second】

概要

MIPSとは、コンピュータの処理速度をあらわす単位の一つで、CPUが毎秒何百万回の命令を実行できるかを表す値。1MIPSのコンピュータは、1秒間に100万回の命令を処理できる。主にCPUの性能を反映するため、CPUの性能指標として扱われることが多い。
MIPSのイメージ画像

コンピュータはCPU(中央処理装置)が与えられたプログラムを解釈して命令を順に一つずつ実行することで処理を進める。1秒あたりにCPUが実行できる命令の数をIPS(instructions per second:インストラクション毎秒)という単位で表し、その100万倍がMIPSである。

命令の体系(命令セットアーキテクチャ)の異なるプロセッサの間では、一つの命令で実行できる内容に違いがあり、同じ内容の処理を行うのにいくつの命令を要するかが異なる。MIPSは同じ命令セットのプロセッサ(互換性のあるプロセッサ)同士でなければ比較できない。

なお、MIPSと同じように、IPSの1000倍は「KIPS」(Kilo-IPS:1000命令毎秒)、10億倍は「BIPS」(Billion IPS:10億命令毎秒)、1兆倍は「TIPS」(Trillion IPS:1兆命令毎秒)のように表す。1970年代から90年代頃まではKIPSやMIPSによる性能比較が盛んに行われたが、今世紀に入ってからは体感性能をより忠実に反映するベンチマークテストなどが主流となり、BIPSやTIPSのような大きな単位はあまり使われていない。

MIPSアーキテクチャ

「MIPS」という用語は、米ミップス・テクノロジーズ(MIPS Technologies)社および同社が開発したCPUの命令セット(MIPSアーキテクチャ)のことを指す場合がある。こちらは “Microprocessor without Interlocked Pipeline Stages” に由来する略語とされている。

1980年代に登場したCPUアーキテクチャおよびCPU製品で、単純な命令を高密度に実行するRISC(Reduced Instruction Set Computer)方式を採用している。16ビットCPUが主流の時代に32ビットCPUを、32ビットが主流の時代に64ビット製品をいち早く提供し、高い性能を求めるグラフィックワークステーションなどに採用された。

同社のRシリーズのCPUおよび他社のライセンス製品は、1990年代後半から2000年代初頭にかけて家庭用ゲーム機に相次いで採用されたことでも知られている。ソニーの「PlayStation」(R3000A)および「PlayStation 2」(R5900ベースのEmotion Engine)、任天堂の「NINTENDO 64」(R4200ベースのVR4200カスタム)などである。

他の辞典等による「MIPS」の解説 (外部サイト)

資格試験などの「MIPS」の出題履歴

▼ 基本情報技術者試験
【令8修6/令3修6/令1修7/平29秋/平28修7/平26修7/平24修12/平23修7/平22秋/平21春】 平均命令実行時間が20ナノ秒のコンピュータがある。このコンピュータの性能は何MIPSか。
【令8修1/令4修6/令6修6/令3修1/令1修6/平30修1/平25秋/平23修12】 1件のトランザクションについて80万ステップの命令実行を必要とするシステムがある。プロセッサの性能が200MIPSで,プロセッサの使用率が80%のときのトランザクションの処理能力(件/秒)は幾らか。
【令6修7/令3修7/令2修1/平30秋/平29春/平26修12/平24修1】 動作クロック周波数が700MHzのCPUで,命令実行に必要なクロック数及びその命令の出現率が表に示す値である場合,このCPUの性能は約何MIPSか。
【令5修12/平31修1/平29修6/平27秋/平25春/平23修1】 50MIPSのプロセッサの平均命令実行時間は幾らか。
【令5修6/令3修12/令1秋/平30修6/平29修1/平26秋/平24修7】 1GHzのクロックで動作するCPUがある。このCPUは,機械語の1命令を平均0.8クロックで実行できることが分かっている。
【令4修7】 表に示す命令ミックスから求められるコンピュータの処理性能は何MIPSか。命令種別 実行速度(ナノ秒) 出現頻度(%) 整数演算命令 10 50 移動命令 40 30 分岐命令 40 20 。
【平26修1/平21修6】 クロック周波数が1GHzのCPUがある。このCPUの命令種別が,表に示す二つから成っているとき,処理能力は約何MIPSか。
【平25修12】 オンラインシステムにおいて,1トランザクションの処理に平均600万命令を実行し,平均20回のファイルアクセスが必要であるとき,CPU性能が300MIPSであるコンピュータの1トランザクションの平均処理時間は何ミリ秒か。
【平21秋】 オンラインシステムにおいて,1トランザクションの処理に平均60万命令を実行し,平均2回のファイルアクセスが必要であるとき,CPU性能が30MIPSであるコンピュー夕の1トランザクションの平均処理時間は何ミリ秒か。
【平21修7】 あるオンラインシステムでは,100MIPSのCPUを使い,1時間当たり36,000のトランザクションを処理することが求められている。
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
1997年8月より「IT用語辞典 e-Words」を執筆・編集しています。累計公開記事数は1万ページ以上、累計サイト訪問者数は1億人以上です。学術論文や官公庁の資料などへも多数の記事が引用・参照されています。