ニブル 【nibble】 nybble
情報量の最小の単位は「ビット」(bit)で、2進数の「0」と「1」、真偽値の「真」と「偽」など2つの状態のいずれかを指し示すことができる。実用上はビットでは単位として細かすぎるため、いくつかのビットをまとめてひとかたまりにした単位を用いることが多い。
ニブルは4つのビットを並べてひとまとめにした単位で、各ビットの状態の組み合わせで2の4乗、すなわち16の状態を識別することができる。1ニブルの情報は16進数の一桁の値(0, 1, 2, …, D, E, F)で書き記すことができる。BCD(Binary-Coded Decimal:2進化10進数)などのデータ形式では、10進数の一桁を1ニブルに格納する。
8ビットをひとまとめにした単位として「オクテット」(octet)あるいは「バイト」(byte)があり、現代ではこちらを用いる機会の方が多い。1つのオクテットまたはバイトは2つのニブルで表すことができ、数値とみなした時に上位桁側の半分を「上位ニブル」(high nibble)、下位桁側の半分を「下位ニブル」(low nibble)と呼ぶことがある。
8ビット以外のバイトが用いられていたのと同様、1980年代頃までは4ビット以外の意味でニブルという単位が用いられることもあった。このため、確実に4ビットのまとまりであることを伝達したい場面では、語義に「4」の意味が含まれている「カルテット」(quartet)や「クアッドビット」(quadbit)などが用いられることもあった。
(2023.7.9更新)