タイムスロット 【time slot】

概要

タイムスロット(time slot)とは、資源の利用権を均等な時間ごとに分割したもの。時間ごとの占有権。通信回線を通る信号を短いタイムスロットごとに切り替える方式をTDM(時分割多重化)という。

例えば、1本の通信回線を10台の機器で共有するような場合に、回線の利用権を10ミリ秒ずつ区切って順番に割り当てるようにすれば、各機器は100ミリ秒毎に10ミリ秒ずつ通信でき、あたかも1/10の通信速度で回線を占有しているかのように通信することができる。このような区切られた時間単位のことをタイムスロットという。

通信において伝送路をタイムスロットに分割して複数の信号で共有する方式を「TDM」(Time Division Multiplexing)という。これを応用して、同じ回線を短時間ごとに送信と受信に切り替えて双方向通信する手法を「TDD」(Time Division Duplex)、同じ回線を複数の端末や利用者で分け合う手法を「TDMA」(Time Division Multiple Access)という。

利用権をタイムスロットに分割して分配する手法は通信以外でも見ることができ、コンピュータやCPUの利用権を複数のプログラムや利用者で分け合う方式などが知られている。また、スケジュール管理やチケット予約などでは1日を一定の時間ごとに区切った枠のことをタイムスロットと呼ぶことがある。

(2023.3.3更新)

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この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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