IPoE 【IP over Ethernet】
概要
IPoE(IP over Ethernet)とは、構内ネットワークの標準であるイーサネット(Ethernet)を通じてIPネットワークに接続する方式を定めた仕様。RFC 894として標準化されている。主に建物内や室内の機器を結ぶのに用いられるLAN(Local Area Network:構内通信網)はデータリンク層にイーサネット、ネットワーク層にIPを使ったものがほとんどであり、これをわざわざIPoEという名称で意識することはほとんどないが、公衆回線網や広域通信網ではデータリンク層にATMやPPP(PPPoE/PPPoA)を用いることがあるため、それらとの区別のために使われることがある。
近年では、インターネットなどに接続する際にPPPを介さず直にイーサネットを接続してIP通信を行う方式を指す場合がある。NTT地域会社のフレッツ網(NGN)でIPv6により提供されるインターネット接続サービスなどで用いられている。
家庭などから電話回線を経由してPPP(Point-to-Point Protocol)によりISP(インターネットサービスプロバイダ)にダイヤルアップ接続していた時代の名残りで、常時接続が普及しても企業や家庭のイーサネットから一旦PPPoE(PPP over Ethernet)を介して通信事業者側のネットワークに接続する方式が主流だった。IPoE接続では光ファイバー回線などを通じて事業者側のイーサネットと直に接続し、IP通信を行う。
(2018.8.3更新)