TPC 【トランザクション処理性能評議会】 Transaction Processing Performance Council
概要
TPC(トランザクション処理性能評議会)とは、コンピュータシステムの性能評価の方法や基準などを策定する業界団体の一つ。世界の大手コンピュータメーカーやソフトウェアメーカーなどが参加しており、データベースシステムなど企業の情報システムなどで用いるシステムの性能指標の策定を行っている。性能の評価は、特定のプログラムを実行してみて単位時間あたりの処理件数や実行時間を計測するベンチマーク方式を採用しており、実際の利用環境に近い状態で性能を測ることができる。ソフトウェアの種類や処理の種類によって多数の指標が公開されており、オンライントランザクション処理(OLTP)システムのためのTPC-Cなどが有名。
TPC-C / tpmC
TPC-Cは現存するTPCベンチマークのうち最も古く、また最も有名で頻繁に引用される指標である。卸売業の注文や支払いを模したテストプログラムを実行し、1分あたりの処理件数で性能を評価するもので、「tpmC」(transaction per minute C)という単位で結果を表記する。また、システムの価格や耐用年数などから処理1件あたりにかかる費用を「Price/tpmC」という単位で評価する。
TPS (Transactions Per Second:トランザクション毎秒)
コンピュータシステムの処理性能の指標の一つで、トランザクション処理を毎秒何件実行できるかを表したもの。データベース管理システム(DBMS)やデータベース向けサーバコンピュータの性能指標としてよく参照される。
トランザクション処理とは、送金処理における入出金のように互いに関連・依存する複数の処理をまとめ、一体不可分の単位として処理する方式のこと。あるシステムが1秒間に1件のトランザクションを完了させられる場合、その処理速度は1TPSであるという。
異なるシステムの性能を比較する場合には同じデータによるテスト(ベンチマークテスト)が必要だが、業界団体のTPC(トランザクション処理性能評議会)が標準的なベンチマークを作成しており、各社はTPCベンチマークテストで計測したTPS値をシステムの性能として公表している。
(2018.1.18更新)