カットスルー 【cut-through】

概要

カットスルー（cut-through）とは、パケット通信方式における転送方式の一つで、パケットの全体を受信し終わる前に次の装置への送信を開始する方式。低遅延で通信できるが信頼性は落ちる。

コンピュータネットワークなどで広く用いられるパケット通信では、伝送経路上の中継設備が受信したパケット（データグラム、フレームなど他の呼称のものを含む）を一旦機器内部に記録・蓄積し、次の中継設備や目的地に送り出すストアアンドフォワード方式の伝送が行われる。

一般的なストアアンドフォワード方式ではパケットをすべて受信してデータが誤り無く揃っているか確認してから次の転送先に送信し始めるが、カットスルーでは先頭部分を受信して宛先や次の転送先などが分かったら即座に送信を開始し、残りの部分は受信しながら同時に送信を行う。

中継・転送のたびに全体の受信完了を待つ必要がないため、送信の開始から相手方にデータが届き始めるまでの待ち時間（遅延/レイテンシ）を小さく抑えることができる。パケット全体を確認することなく転送してしまうため信頼性は落ちる。

(2020.4.5更新)

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この記事の著者 ： (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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