調歩同期 【start/stop synchronization】 非同期シリアル通信 / asynchronous serial communication
概要
調歩同期(start/stop synchronization)とは、通信回線で二者が送受信のタイミングを合わせる同期方式の一つで、データ伝送路自体でデータの開始や終了の合図を伝達する方式。他の同期方式と対比して、同期信号を伝送する専用の通信線を用意しないという意味で「非同期」方式とも呼ばれる。調歩同期では、伝送を開始する際にまずスタートビットを送り、続いて一文字分のデータ(7~8ビット)、最後にストップビットを送る。データの末尾にパリティビットなど誤り検出符号を付加する場合もある。何文字も送る場合はこのプロセスを文字数の分だけ繰り返す。伝送する情報がないときにはストップビットを送り続けておく。
調歩同期のスタートビットには「0」が、ストップビットには「1」が使われることが多いが、これ以外の組み合わせの場合や、ストップビットに1.5ビットや2ビットを用いる伝送系もある。
調歩同期は制御用の信号線が不要で回線や回路の構造を簡素化できるが、一文字送る毎に数ビットの制御データを付加しなければならないため伝送効率は悪く、高速通信には向かない。RS-232Cなどのシリアル通信方式でよく用いられる。
(2019.1.23更新)