ダウンクロック 【underclocking】 アンダークロック / クロックダウン
CPUはクロック信号という周期的な信号に同期して動作しており、この信号の周波数(クロック周波数)が高いほど、単位時間あたりに実行できる命令が増え、性能を向上させることができる。現代のパソコン用のCPU製品では数GHz(ギガヘルツ:毎秒10億回)での動作が一般的になっている。
通常はCPUが耐えられる最大のクロックで稼働するよう初期設定されていることが多いが、これを利用者の設定や操作により、恒久的に、あるいは稼働中に動的に下げるのがダウンクロックである。発熱量や電力消費量、排熱装置(ファンなど)の動作音などを抑え、装置の劣化を防ぎ寿命を伸ばす効果が期待される。
恒久的に下げる場合は起動時にBIOS(UEFI)設定画面などを開き、動作クロックを下げる操作を行う。一般的なコンピュータは、マザーボードの周辺回路の動作周波数(ベースクロック)に一定のクロック倍率をかけたものがCPUの周波数となっており、ベースクロックか倍率、あるいは両方を下げることでCPUの周波数を下げることができる。
動的に下げる場合は専用のユーティリティソフトなどを導入し、指定した条件に合致する場合に指定した幅でクロックを抑えるよう制御させることができる。ノートパソコンなどではバッテリー駆動時間を伸ばすため、システムにあらかじめこのような機能を組み込んでおき、利用者が操作していない時間などに自動的にクロックを下げる制御を行うことが多い。
(2021.11.24更新)