16コアCPU 【16-core CPU】 ヘキサデカコアCPU / hexadeca-core CPU

概要

16コアCPU(16-core CPU)とは、マルチコアCPUの種類の一つで、16個のプロセッサコアを単一のICチップに集積した製品のこと。

プロセッサコアコンピュータプログラムを解釈して制御や演算を行うひとまとまりの独立した回路群で、16コアCPUはこれを16個内蔵する。あたかも16個のCPUが内蔵されているかのように振る舞い、多くのプログラムを並列に実行できる。

キャッシュメモリや外部インターフェースなど、コア以外の回路群はチップ全体あるいはいくつかのコアごとに共有されるため、単純にシングルコアCPUが16個あるのと同じ働きをするわけではない。また、並列化できないプログラムはコアの数が多くても高速にはならない。

空いている回路をやりくりして同時に2つの命令の流れ(スレッド)を実行状態に置く「同時マルチスレッディング」(Intel社のハイパースレッディングなど)に対応している製品は、一つのコアが2つのスレッドを並行して処理することができる。すべてのコアがこれに対応している場合、コア数は16、スレッド数は32となる。

一般向けのCPU製品では、米インテル(Intel)社の第6世代Intel Coreプロセッサ(Skylakeマイクロアーキテクチャ)の2017年発売の製品から提供されるようになった。ライバルの米AMD社は2017年のRyzen Threadripperプロセッサから16コア製品を提供している。

(2023.7.18更新)
この記事の著者 : (株)インセプト IT用語辞典 e-Words 編集部
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